2023年11月4日、イーロン・マスク氏が「Grok」(グロック)という新AIを発表しました。
今回は、新しく発表されたGrokについて概要や使い方、性能などを解説していきます。
この記事でわかること
・Grokの概要
・Grokの使い方
・Grokの性能
Grokの概要
Grokは、イーロン・マスク氏が設立した新会社であるxAI社が開発した最新AIモデルです。
Open AI社が開発したChatGPTに対抗する形で公開され、イーロン・マスク氏も「ChatGPT-3.5よりも優れている」と主張しています。
さらに、Grokは「銀河ヒッチハイク ガイド」をモデルにしたAIであると記載されており、ほぼすべてのことに答えることを目的としています。
さらに難しいことに関しては、どんな質問をすればよいか提案をしてくれると説明しています。
Grokの特徴
そんなGrokの特徴ですが、最新情報にアクセスできる点で他と差別化を図っています。
Xのプラットフォームを介することで、リアルタイムの情報から回答を導き出すことが可能となっています。
上の画像は、イーロン・マスク氏がXに投稿したもので「ジョー・ローガンがイーロン・マスクに最後に質問したのはいつ?」という質問に対して「イーロン・マスク氏とジョー・ローガン氏の最後のインタビューは2023年10月31日だった。」と回答しています。
最近の情報を学習できているのはすごいことですね!
その為、Grokはどのモデルにもない最新情報にアクセスできるという点で強みがあると言えます。
マスク氏も、「Grokは現在の情報を持っているが、他のGPTは持っていない。」と投稿しています。
Grokの使い方
現状では、米国で初期のβ版のみ公開されていて日本では利用することはできません。
マスク氏は、この初期のβ版をXの有料プランであるXプレミアムプラスユーザーを対象に提供するとポストしています。
なので、GrokはXのプレミアムユーザー向けに提供されていくことになりますね。
それでもGrokをいち早く利用したいという方はウェイティングリストに登録することで順次利用することができます。
上記のURLから登録可能なので、早く利用したいという方は登録をお勧めします。
※Xプレミアムプラス(1,960円/月)に加入されていることが前提条件となりますので注意してください。
Grokの性能
ChatGPTに対抗するというだけあって、性能についても気になるところです。
Grokを動かしているエンジンは、Grok-1というLLM(大規模言語モデル)でGrok-1は、Grok-0という初期のプロトタイプLLMを330億のパラメーターを使用してトレーニングを行っています。
このGrok-0は、初期段階でLlama2とほぼ同等の性能を有していますが、トレーニングリソースは半分ほどしか使用していません。
そんな初期段階で高性能なGrok-0をわずか2ヵ月のトレーニングで推論やコーディング機能が大幅に強化されたGrok-1を構築することに成功しています。
下の画像はGrok-0、Grok-1およびその他のLLMとのベンチマークスコアの比較表です。
比較表を確認すると、Grok-1はGPT-3.5よりも全体的に性能が良いことが分かりますが、Claude2やGPT-4越えには至りませんでした。
それでもGPT-3.5越えという事は期待できますし、これを2カ月のトレーニングで実現させていることが恐ろしいですね…
また、xAI社はGrokについて今後の方向性についても言及しています。
いくつか挙げると、安全性や信頼性、より長い文章の理解や検索、マルチモーダル機能の追加などです。
Grokはまだ初期の段階ですが、こうした課題がクリアになっていき進化をしていくとGrokはもっと便利なAIに生まれ変わるかもしれません。
今後のxAI社の動向に注目ですね!
まとめ
Grokについて簡単にまとめると、
・GrokはxAI社が開発した最新AIモデルである
・最大の強みはXのプラットフォームを介して常に最新情報にアクセスできる点
・現状日本では使用できない
・Xのプレミアムプランに加入している人に提供されていく
・性能はChatGPT-3.5よりも優れている
・ChatGPT-4やClaude2よりは性能が劣っている
となります。
Grokに興味のある方は、まずウェイティングリストから登録してみてください。
最後まで見ていただきありがとうございました。